波積托鉢
みなさま、おはようございます。今日は12月8日です。何の日かというと・・・
「成道会(じょうどうえ)」です。お釈迦様が成道した日です。いやいや、成道っていうのが何か分からないって??
はい、「成道」、すなわちお釈迦様が仏教をお悟りになられたということです。いわば仏教成立記念日みたいなもんです。(安直な表現でごめんなさい^^;)
お釈迦様は、もともと釈迦国の王子様だったのですが、29歳の時に出家して6年間いわゆる苦行を行われました。しかし、苦行をしても悟ることはできないと思い、苦行をやめ、スジャータという女性から乳粥をもらって、体力を回復されたお釈迦様は川のほとりの菩提樹の下で坐禅をされました。そして12月8日の夜が明けるころ、悟られたのです。35歳のことです。
ところで、いつから坐禅をされていたかというと・・・・、12月1日からだそうです!悟るまではこの場から離れまいと決心されて坐られてから8日目の朝、仏教の真理を悟られたのです。
だから、曹洞宗では、12月1日から「 臘八摂心(ろうはつせっしん)」といって、8日の朝まで坐禅三昧の修行が行われます。
えっ、私はしないのかって??はい、申し訳ありません。情けない話ですが、しておりません。お寺以外の勤めもしていて(言い訳)なかなか時間がとれず(言い訳)・・・。
でも、今日の朝は少しだけ坐らせていただきました。 少しだけの坐禅でも、しないよりはした方がいいし、何よりもその瞬間がとても心地よいひと時でした。
というわけで、今日は成道会なんです。それで、その因みとして、昨日12月7日、題名にある「波積托鉢」を御修行させていただきました。
私の地元の波積町は、ずいぶん托鉢をする習慣のない地区であったようで、聞いた話では数十年前にはされていたお寺さんがおられたようでした。
私は、坐禅は苦手なんですが托鉢はどちらかといえば得意(そんな価値判断はけしからんですが)な方で、成道会に何かしたいなと思い、托鉢修行をいたしました。
そういうわけで、昨日朝8時に境内を出発して、波積地区の歩ける範囲を130件くらいのお家をまわらせていただきました。
もともと、托鉢の習慣のない地域ですから、玄関に「悪質な訪問販売お断り」とよく表示されているこのご時世、きっと怪しいお坊さんがやってきたと思って、出てきてはくれないのではないかと思っておりました。
しかし、たくさんの方が有り難い浄財(托鉢のお布施)を施してくださいました。
ある方は、「まぁ、岩瀧寺の若さんだったかね。ドキドキしながら玄関開けたぁね。」と言われたり、またある方は「寒いのに御苦労さま。ココア飲んで行きんさい」と接待して下さったり、本当に有り難い思いでいっぱいでした。
よく考えると、この勇気はすごいと思うんです。托鉢慣れしていない地域で、突然の誰か分からないお坊さん姿の人が玄関前でお経を唱えている。
そこで、玄関をあけてなおかつ浄財を施されるというのは、年輩の一人暮らしの多いこの地域ではすごい勇気もいることだと思います。
その勇気を出させているのは、まぎれもなく仏さまに対する信心以外の何物でもないような気がいたしました。
約2500年前の今日開かれた、仏教の教えがこの現代に有り難い信心として、今なお伝え継がれている有難さ、またその教えを実践し伝えていくべき僧侶であることの有難さと責任を改めて再確認することのできた、本当に有り難い托鉢修行でありました。
今回集まりました浄財については、本尊様にお供えさせていただき、今年の大晦日の除夜の鐘の際のご接待に使わせていただこうと思っておりますので、ぜひ大晦日には岩瀧寺までお越しくださいませ。大晦日の詳細については、またご案内させていただきますm(__)m
長文になりましたが、今日12月8日、仏教が開かれた「成道会」のこの日、生かされていることの有難さをかみしめながら、よき日をお互いに過ごせますように。
しょうげん 合掌
Unknown
よく理解できました。
手塚のブッダぐらいしか読んだことのないわたくしには丁度よいくらいでした。
托鉢おつかれさん!
Unknown
↑名前入れ忘れた!
>あかねさん
手塚さんのブッダは、すごいよ!!
大学の卒論書くときに、読んで感動しまくってたなぁ^-^
コメントありがとぉ~♪♪♪